偏食VS調理

 発達障がいの特性の1つに「偏食」があります。理由は、様々ですが触感、匂い、ビジュアル、こだわりなどただ味だけの事は少ないです。これが、わがままと捉えられがちなのですが、実はそういう話だけでは表せない事が多く、子ども達はこの偏見に苦しむ事があります。

 ある子いわく、「ガラスを食べているような感覚。食べなければいけない事は分かっているけど、ガラスは飲み込めない」ということです。

 この中で、調理をすることで子どもの偏食がなくなることがあります。それは、子ども自身が誤った認知で偏食対象の食材、メニューと考えているものが調理で食材を加工していく事で、正しい認知がすすみ、結果として食材、メニューを食べられるようになることがあります。

 ポイントとしては、最初から最後まで調理をしてもらう事です。

 ある部分だけをすると、混ぜたらホットケーキが出来たなんてことを思い込んでいる子どももいたりします。だから全体の流れを知る意味で最初から最後までなのです。

 

 実は先日、2年以上COCO育で夕食を食べない子どもが調理実習担当日に自分で作ったウインナーソテーをパクパクと食べたのです。

 ここまでの道のりは本当に大変でした。

 なぜ子どもが食べないのか?何度もスタッフ、ご家庭と連絡を取りながら試行錯誤の連続でした。その間、何度もあった調理当番も上手くいきませんでした。

 それがようやく子どもの中で、繋がって「食べられるかも」→「食べれた」に繋がったのです。

 本当に嬉しい。

 スタッフの根気強い挑戦が結果を結んだ瞬間と、子どもの認識が変わった瞬間でした。

 COCO育もたっちも、調理実習は大切にしている課題です。

 皆さまのご家庭でも是非トライしてみてください。

 

2017年05月22日