特別支援の特別ってなに?

先日、見学に来られた保護者の方と話している時に、特別支援教育の特別について、話をする機会がありました。

私が考えるなりの見解ではあるのですが、特別支援の特別というのは、「できないから特別に配慮が必要」ではなく、「今あるものの教材や教え方にちょっと特別な工夫や考えを加えること」と考えています。

「出来ない→特別なことをする」の感覚では、ごく一般的なメインストリームに近づけるとか取り戻すみたいなイメージで、現状はメインから外れているって感じがします。

しかし、「今のままに手を加える」の感覚では、メインストリームの中で考えるという風になります。この違いは、似て非なるものだと思います。

どうしても、特性がある為に特別な支援が必要と言われるとマイナスイメージが大きく、今まで培ってきたこどもの成長やスキルは不十分なような印象になります。でも考え方が変われば、今までの君でOK。その中でどうやって手を加えていくかを考えていく方向にはマイナスなイメージは湧きにくいと思います。

 

このイメージをどう持てるかだけでも、保護者の支援への取り掛かりのスピードや、不安や混乱などの気持ちの切り替えの時間も早くなり、結果として親子共々向きあった効果的な早期療育への時間が早くなると思います。

 

こんな風に最初に診断を下す、ドクターが一言添えて、保護者の皆さんの希望や支えになれれば、だいぶ気持ちも心もその後の対応も楽なのになぁ…と少し愚痴るのでした。

2022年02月20日