気付きは成長!

たっちでは、遊びを自分も相手も気持ちよく遊べる事を目当てに取組んでいます。

その中で、Aさんは遊びの中で少しだけ思い通りにならない場面があり、そのタイミングで急に大きな声や身振り手振りが大きくなってしまっていました。周りのこども達は、反応に驚き、明らかに迷惑という表情を浮かべていますが、Aさんは気付かず、動作を続けています。

すかさず、スタッフが入り「Aくん、今大きな声とバタバタしているけど、怒っているの?」
Aさん「え、違うで。怒ってないで。」
スタッフ「そうなん、でも今の大声は怒っている人の大きな声やったよ。」
Aさん「え、そうなん。でも、僕怒ってないよ。」
スタッフ「そっか、怒ってないんやね。そやけど、周りの子見て。(一緒に周りを眺める)凄く、怯えているよね。」

Aさん「うん」

スタッフ「急に大きな声出すと友だちは、ビックリして、Aくんは怒っているって思っちゃうよ。」

Aさん「そうなん?知らなかった。僕、怒ってないねん。」

スタッフ「そっか、そっか怒ってないんだね。じゃ、大きな声出さずに、言いたい事、思った事、言えるようにしていこうね」

Aさん「うん、やってみる。」

 

その後、Aさんは声のボリュームに気を付けながら、楽しく最後まで遊べました。

 

大きな声を急に出すと、周りが不快になるという事は、当然の事だと思われがちですが、ハッキリ○○だから嫌と言えるお友達はそういません。

すると、発達の凸凹のあるこどもはその当然に気付かないまま、大きくなっていく事があるんです。

他のお友達は周りの様子を見て、気付けることが出来ても、周りの様子からの学びは苦手だったりします。

本人が気付く学びがあれば、発達の凸凹のあるこどもは、知識と体験として、スキルを習得していくのです。そして、そのやり方は注意、叱責するよりも、本人を責めない気付きを与える関わりが大事です。

今回は、そんな気付きが成長に変わる瞬間のお話でした。

 

2021年10月22日